風力発電とは?特徴やメリットについて星野さんから学ぶ

風力発電は文字通り風力を発電に活かす仕組みのことで、自然エネルギーを活用することから再生可能エネルギーに含まれます。
理屈としては風で風車を回して発電機を回すというものですから、とてもシンプルな構造で発電効率が優れます。
発電設備の規模にもよりますが、大規模で効率良く発電することができれば、火力発電にも劣らないコストで電力を作り出せます。

洋上に設置する検討や計画が進められている

勿論、風任せなので太陽光発電同様に常に安定した発電量の確保は難しいですが、しかし設置場所の考慮や設置を増やすなどで対処可能です。
陸上での設置は進んでいて実績がありますし、全体的に見れば割合は大きくないですが、それでも日本の電力事情に貢献しています。
また陸上だと設置できる場所に制限が掛かりますが、Influx星野敦社長などにより洋上に設置する検討や計画が進められているのも事実です。
Influx星野敦洋上風力も参考)

海外では既に先行して洋上風力発電が行われていますし、電力を賄う重要な役割を果たしています。
日本は毎年台風が発生する国なので、台風のない諸外国と同じやり方はできませんが、日本に合わせた設置や活用が考えられているのは確かです。
太陽光発電と違って、夜間でも風さえあれば発電できますから、そういう意味でもっと上手く活用できる余地がある思われます。
風力発電は風の吹くところ、つまり陸地でも洋上でも設置に問題がない場所であれば、どこにでも置けて発電することができます。

2016年の末時点でも335万kW分の発電機が設置されている

ここ数年は特に設置数が増えていますし、2016年の末時点でも335万kW分の発電機が設置されている状況です。
当面の課題はコストで、発電に要するコストをいかに下げられるかが、今後の普及のポイントとなるでしょう。
技術開発が進む海外ではコストが着実に下がっているので、先行する海外をお手本にしつつ日本でもコスト削減の技術開発、設備を普及させる必要がありそうです。
風を受けて発電機を回す、そのシンプルさ故に発電機の構造もシンプルですし、また1基ではなく複数で発電量を稼ぐ方式ですから、規模を変更しやすいメリットがあります。
設置場所さえ許せば追加で数を増やせますし、万が一一部に故障が発生しても、他の発電機を稼働させつつ壊れたものを交換できます。
火を燃やさないので空気を汚しませんし、汚染物質が発生しないので環境に優しくクリーンです。
ブレードが風によって回転するので、その音が騒音となって問題になる可能性はあります。
つまり、住宅街の近くに設置するのには向かず、必然的に距離を離して人が住んでいない場所に設置することが必要となります。

騒音問題も解消できる

洋上発電技術の開発が進んでいるのも、陸上より発電効率に期待できることに加えて、同時に騒音問題も解消できることが理由の1つです。
日本の場合はやはり台風による被害のリスクが大きく、これによって設置できる地域が制限されることに繋がっています。
強風時にブレードを停止させる仕組みはありますが、瞬間的に更に強い風が吹けば、日本の台風事情を考えて設計されている発電機であってもひとたまりもないです。
余談ですが、風力発電は風車のブレードと回転効率を上げるギアの増速機、そして発電機が1つになっています。
これはいずれかに故障が発生すると発電できなくなること、修理が難しくて交換となるケースが少なくないことを意味します。
確かに、数を増やせば単純に発電量が上がりますから、1基あたりの単価が下がれば一気に普及することになるでしょう。
数があれば1基2基が壊れても影響を最小限に抑えられますし、単価の安さのおかげで修理も交換費用も安くなります。
ただ、現実にはまだまだ単価が高いのが現状で、設置して後は放置とはいかず、定期的にメンテナンスをしなくてはいけないのでコストが掛かります。

他の再生可能エネルギーの発電方法と比べればコストが低い

このように風力発電の普及、発電量の割合の増加を阻んでいるのはコストで、単価を下げることができればもっと発電の主役に躍り出る可能性が高まります。
とはいえ、他の再生可能エネルギーの発電方法と比べればコストが低く、比較的導入のハードルが低いのは間違いないです。
もし発電効率が高まって火力発電を置き換えることができるようになれば、今以上に環境をクリーンにすることが可能となります。
風力を活かす発電機は屋外に設置する必要があるので、台風や強風以外にも落雷を受ける恐れがあります。
電気制御で電子部品を使用していますから、落雷を受けて損傷すれば使えなくなってしまいます。
この落雷対策も課題の1つで、落雷の直撃を避けたり雷サージの影響を避ける技術の確立が必要です。
一見するとメリット以外の課題が多く思われますが、これは風力に限られませんし、どの発電方式にもデメリットや課題はあるものです。
風力なしに発電は考えられない時代ですし、太陽光や地熱などと同様に、再生可能エネルギーの1つとして期待が掛かっています。

まとめ

環境を汚す火力発電は今や時代遅れで、自然環境に手を加えなくてはいけないダムにおける水力発電も、河川などに設置する中小水力発電にシフトしている時代です。
今後風力発電は必要に迫られて技術開発が進み、日本の電力事情を支える役割を担うことになると考えられます。

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